五輪準備期間中に多くの問題が指摘されたリオ市だが、リオ五輪の開会式の成功後、リオ市のイメージは俄然、良くなった。今大会の成功後、五輪が来年以降の観光業振興の起爆剤となるかが問われている。22日付エスタード紙が報じた。
1992年に五輪大会が開かれたスペインのバルセロナでは、外国人観光客数は10年間で倍増し、現在も年3500万人を保っている。04年のアテネ五輪や12年の英国ロンドン五輪後も同様の傾向が見られたが、その差はより小さい。
ブラジル最大手の旅行公社エンブラツールはリオ五輪の熱気に乗ろうとし、来週から米国のニュース放送局CNNでリオ市の美景を紹介する。番組をすぐ放送できるよう、ビデオは同社が持っている映像だけで作られた。
ヴィニシウス・ルメルツ総裁によると、ブラジルを世界中に宣伝するための予算は1600万USドルで、5年前の1億1500万USドルより断然低い。同総裁は「メキシコと同等の経費を認めてもらうため、4億USドルの予算を求める憲法改正案を出した」という。
同氏によれば、五輪により、リオ市はバラ・ダ・チジュッカやポルト・マラヴィーリャまでの地下鉄など、観光客をさらに惹きつけられる社会資本の恩恵を得た。
観光省によると、国内観光客の94%と五輪でリオ市を訪れた外国人観光客の87%はリオ再訪問を願っている。広告会社NBSのシド・アルヴァレス社長は「今回のイベントでリオ市民の自尊心は高まった。これは治安や保健行政、教育部門の改善への導火線になる」とした。