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大豆の輸出量減、国内需要増=他の生産物は回復の兆し

 8月は大豆の輸出量が減り、トウモロコシや砂糖、コーヒーの輸出量が増えている。
 大豆の場合、8月はじめの15営業日の実績から見た輸出量は大幅に落ち込み、400万トン程度で終わりそうだ。直近4カ月の大豆の平均輸出量は8400万トンで、4月の輸出量は1千万トンに達していた。
 年初数カ月間は輸出が急増していたトウモロコシは5月以降、輸出量が大きく低下していたが、現在は2期作目の収穫量の増加に伴い、輸出量も上昇している。
 しかし、トウモロコシの国内需要は拡大中で、現在収穫している分は大部分が国内で消費されるため、下半期の輸出は昨年同期ほど増加しない見込みだ。2015年のトウモロコシの輸出は3千万トンに達したが、今年は2千万トン強で終わる見込みだ。1~8月の輸出量の累計は1370万トンとなっている。
 コンサルタント会社ホライゾンの分析家は、国内需要の増加や、北米のトウモロコシの在庫回復にも関わらず、南米産のトウモロコシに対する国外需要は強い状態が続くと見ている。また、ブラジル以上に物流システムが整い、クリスティーナ・キルチネル前政権が設けた関税もなくなったアルゼンチンは、国外市場でより優遇されるようになると見られている。
 予想される生産量の90%の収穫を終えたコーヒーも輸出熱が上がっている。通商局によると、7月の輸出量は170万袋だったが、8月は250万袋まで増えると見られている。
 砂糖の輸出量は月末に2800万トンを記録しそうだ。この量も、昨年同月の1800万トンを大きく上回る。砂糖の国際価格はこの間に25%上昇しており、輸出量増と相まって、輸出額が大きく伸びる見込みだ。
 ブラジルの輸出バランスを支える食肉も輸出ペースが改善され、8月の生肉輸出は約50万トンに及ぶと見られている。輸出量のトップは鶏肉で、35万トンを売り上げる見込みだ。食肉の価格は8月に入って改善してきたが、いまだに昨年同月より低価格だ。(23日付フォーリャ紙より)