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不安要素の多いブラジルだからこそ、花を生ける

 20日に開会式が行われた「第25回アルジャー・アフロード祭り」ではメインパビリオン内に生け花香月流(藤原博子2代目家元)の作品が飾られた。
 入り口から左の壁際に陳列された作品群はブラジルの派手な色やサイズの花を使いつつも上品に整い、全体に調和するような雰囲気だった。香月流の石井洋子さん(78、岐阜)は今回の作品群全体のテーマを「平和だと思います」と語った。
 香月流は花の気持ちを汲み取り、花を生ける人と花の調和をとることが大事だそう。調和を目指すことで、自分も平和な深い気持ちを得ることが出来るとか。香月流の作品が醸す雰囲気の理由が分かった気がした。
 ブラジルでは政治や経済はおろか、日常生活でも不安感を感じる人は多々いるはず。でも、そんな国だからこそ、生活に花を取り入れて平和を求めるのもいいかも。(雪)