リオ五輪に伴って企画された文化活動の一つであるボウレヴァルド・オリンピコで、エドゥアルド・コブラ氏が描いた先住民の顔の壁画が、ギネスブックに載る事が決まったと24日付G1サイトが報じた。
ガンボア地区にあるコブラ氏の壁画が世界最大である事が認定されたのは22日だ。高さ15メートル、幅170メートルの壁には先住民の顔が五つ描かれている。
五つの顔は各々、パプア・ニューギニア(オセアニア)のフリ族と、エチオピア(アフリカ)のムルシ族、タイ(アジア)のカレン族、欧州のスピ族、米州大陸のタパジョー族を表している。
コブラ氏は、五輪のシンボルである五つの輪からインスピレーションを受け、五大陸を代表する先住民5部族の顔を描く事で、五輪の精神である平和と民族の一致を表わそうとしたという。コブラ氏達は、アクリルペンキ180缶とスプレー2800缶、7台の昇降機を使い、70日かけてこの壁画を描いた。
コブラ氏は壁画がギネスブックに載ると知り、「この作品は芸術を用いた戦いの歴史の一部だ。芸術家にとって、ギネス認定は単なる大きさの問題ではなく、各民族間の平和のための最大の絵画としての意味がある」と述べた。
コブラ氏の壁画があるガンボア地区には、やはりリオ五輪にまつわる芸術作品として作られたインサイド・アウトもある。フランス人のJR氏の手になる企画は、様々な国から来た人々の顔写真を大きく引き伸ばしてビルや道路に貼るというもので、自分の顔がリオの景観の一部となった事を喜ぶ人々の様子はテレビでも報道された。
リオ市内ではその他にも、コパカバーナにあるホテルの屋上に、ホテルの幅を最大限に使い、走り高跳びの選手がバーを越える様子を模した作品が飾られ、同地区のビルの壁全面に描かれた水泳のプールでは、各コースを泳ぐ選手達の姿を立体感をもって描いた作品が登場。ボタフォゴ海岸には何メートルもの幅のあるバタフライの選手像、ラッパ地区のビルの壁にはアイルトン・セナの画など、スポーツにまつわる作品が登場し、新たな名所を生み出している。