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12年のロンドン大会で金メダルを獲った車椅子フェンシングのジョヴァネ・ギソーネ(中央、Getty Images/Jamie McDonald)
12年のロンドン大会で金メダルを獲った車椅子フェンシングのジョヴァネ・ギソーネ(中央、Getty Images/Jamie McDonald)

パラリンピック=選挙裁が市の寄付容認=ペトロブラスも支援参加=チケット販売ままならず

 9月7日のリオ・パラリンピック開催まで丁度2週間となる24日、リオ州選挙裁判所がリオ市からの寄付を認める判決を下したと同日付伯字紙サイトが報じた。同日付伯字紙によると、パラリンピックの会計が赤字決済となるのを防ぐため、ペトロブラスなどもスポンサーとなる意向を示しているという。
 パラリンピックの会計が4億レアルの赤字となりそうな事は3週間前公表され、リオ市のエドゥアルド・パエス市長が1億5千万レの寄付を申し出たが、17日に選挙裁判所が、選挙年のこの時期に公的資金を民間団体に支出する事は公職選挙法に違反すると判断し、寄付を禁じた。
 これに対し、パエス市長は、リオ市はパラリンピックの保証人であり、他国選手団来伯の費用の一部として国際パラリンピック委員会に寄付するのは国際的な責任遂行に他ならないと上訴。選挙裁判所が24日にこの訴えを認め、寄付を認める判決を下した。
 パラリンピックのための支援を申し出たのはリオ市だけではない。連邦政府も公社単位の支援の形で1億レを供出する事を約束した。
 既に支援が確定したのは、エンブラツール(ブラジル観光公社)の800万レや国家輸出振興庁(Apex)の3千万レで、ペトロブラス(PB)も1千万レを支援する意向で最終調整中だ。
 PBは、ブラジル初の1大会3メダルを達成したカヌー(カナディアン)のイザキアス・ケイロス、柔道でメダルを獲ったマイラ・アギアル、ベイビーことラファエル・シウヴァらのスポンサーだが、リオ五輪の公式スポンサーではなく、大会前後15日間はメダリストの写真などを宣伝に使う事が出来ない。
 このため、PBはパラリンピックの公式スポンサーとして1千万レの支援を行う代わりに、イザキアスらの写真の使用権を要請している。同社によれば、14年以降の経営状態は決して良くないが、写真の使用権が認められれば1千万レ分は取り戻せるという。
 前記3公社以外で支援を検討しているのは社会経済開発銀行(BNDES)で、支援額は2千万レと見られている。
 24日付伯字紙の報道によれば、パラリンピックのチケットは、23日現在で12%しか売れておらず、現在は、リオ五輪組織委員会などがパラリンピックのアピールとチケット販売に力を入れている。23日付リオ五輪公式サイトによれば、今大会のブラジルは、水泳や陸上、5人制サッカー、車椅子フェンシングなど7種目でメダルの可能性があるという。