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殺害されたジェーネス副内相(Arquivo/ABI)
殺害されたジェーネス副内相(Arquivo/ABI)

ボリビア=副内相がリンチで撲殺死=100人を超える炭坑夫逮捕

 ボリビアで26日、前日25日に同国の副内相のロドルフォ・ジャーネス氏をリンチにして殺害した疑いで、100人以上の炭鉱労働者を逮捕した。27日付フォーリャ紙が報じている。
 報道によると、ジャーネス氏は25日午前に炭鉱労働者に誘拐され、その日の夜、首都ラパスと同国西部オルーノ市を結ぶ高速道に捨てられた遺体が見つかった。
 ジャーネス氏は25日の昼過ぎ、報道関係者に「無事だ」と連絡をいれたが、数時間後に殺された。ラパスの検察官によると、直接の死因は脳内出血と見られるが、頭蓋骨や胸骨、肋骨も折れていたという。
 同国のエヴォ・モラレス大統領は、ジャーネス氏の死に関し、「政治的陰謀に巻き込まれた形での死だ」と語った。
 全国鉱山協力連盟(Fencomin)の炭鉱労働者たちは、ジャーネス氏の殺害事件の3日前の22日から、警察との抗争で捕まった10人の炭鉱労働者の釈放を求めて、ラパスとオヌロの間のパンドゥーロでデモを行っていた。
 労働者たちはそれ以前から、エヴォ大統領と直接話し合いたい案件があり、交渉を求めていた。
 ボリビアの警察によると、26日の逮捕者は100~120人に及び、既に首謀者も把握しているという。
 ジャーネス氏は約30年間、コカ製造者組合の長などもつとめ、天然資源保護という面ではリーダー的な存在だった。
 また、22日以降、炭鉱夫たちとの抗戦で、20人以上の警官が負傷しており、誘拐された警官も2人いる。なお、炭鉱夫側にも3人の死者が出ているという。