パラリンピック開催のため、バーラ地区の五輪公園やデオドーロ総合競技場、五輪村などで、選手受け入れに向けた改装が進められている。競技場や選手用通路の工事を中心とする改装は、コスト削減や当初の計画の見直しなどをいった条件の下で進められる。
パラリンピックの資金が不足している事は、リオ五輪が終わる頃に発表され、当初の計画の大幅な見直しなどの必要に迫られた。リオ五輪組織委員会は資金不足を克服する意味で、予算を再度割り当てる(配分し直す)と共に、9月7日から始まる競技でも工夫を凝らすことにした。
資金不足のため、五輪組織委員会は、パラリンピックの競技日程の見直しも含む会議を開いた。一時は種目数を減らす事も検討されたが、結局、22種目開催という線は変更せず、運送や運営方法などの工夫で経費削減を図ることになった。
先月まではデオドーロ地区のアレーナ・ジュヴェントゥージで開催される予定だった車椅子フェンシングは、五輪公園の第3アレーナ・カリオカで開催される。人工芝に覆われたテニス競技の第一コートでは、視覚障害者の5人制サッカーが開催される予定だ。
五輪期間中は複数の会場で使用された器材も、パラリンピックで使う会場に再配備された。例えば、ラグビーの監督や選手が利用した予備のコートは、デオドーロ地区から運び出され、5人制サッカーの人工芝のコートの横に移された。
リオ五輪組織委員会施設面担当のグスターヴォ・ナシメント理事は、「各会場へのアクセスは既に充分考慮されているが、どこをどの競技に使うかが大きく変わった。体操競技用の体育館(アレーナ・リオ)は車椅子バスケットボール会場になり、テニスコートは5人制サッカーコートに等々の変更が加えられる。リオ五輪との大きく違うのは、競技場の変更や選手の移動などだ」と説明した。
「移動しやすさの確認も大切だ。移設のためのスロープの作り直しや、ケーブルやコードの引き直しといった処理が必要な部分もあるが、それ自体は大きな問題ではない」と語った。
五輪期間中に五輪施設に行った人は、9月7日に再度訪れる際、何らかの変化に気付くだろう。前々からわかっていた問題で、資金面でも長期間の調整が必要だった最たるものは五輪マークとパラリンピックのマークの入れ替えで、各会場では現在、五輪マークの取り外しと、パラリンピックのマークの設置が進められている。(30日付エスタード紙より)