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東西南北

 今回のジウマ大統領の弾劾裁判で目立っていたのは、92年に実際に大統領罷免を受けたフェルナンド・コーロル上議の存在だ。8月30日は自身とジウマ氏の罷免に追い込まれるに至った経緯の違いを冷静に分析し、今回の罷免の過程を尊重する発言を行った同氏は、翌31日に「ジウマ氏が罷免になった場合、政治生命を残すか否かの投票を行うか」との議論になった際も、自らの罷免の時にはどのようにことが進んだかを話しながら、自身の見解を述べた。本来、大統領を罷免された人が上院議員に返り咲いていること自体が奇異なものだが、そこで得た経験をもとに裁判に協力する姿を見るのは不思議な感じだ。
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 8月31日付アゴラ紙によると、サンパウロ市セントロで、自転車に乗った若者が歩行者に近づき、携帯電話などを奪い去って逃げる犯罪が増加しているという。同紙によると、数年前まではそのような事件はパウリスタ大通りに集中していたが、現在は、イジエノーポリスやサンタセシリア、カンポス・エリーゼオスなどにエリアを拡大し、頻繁に事件を起こしているという。その辺りを歩く際は特に、迂闊に携帯電話を見せない工夫が必要となりそうだ。
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 今日1日はサッカーW杯南米予選の対エクアドル戦が行われる。チッチ監督の新体制となってからは初の試合となり、試合そのものの注目度も高いが、敵地開催のために時差があり、試合開始はブラジリア時間で午後6時から。平日の試合開催としてはやや変則的だ。この試合の模様は、グローボ局で、試合開始から生放送される。