サンパウロ市西部のサンパウロ総合大学(USP)構内で、8月31日午後7時20分頃、市営バス1台が子供を含む団体に襲われ、燃やされた。1日付フォーリャ紙が報じた。
バス運転手によると、現場は同校の本部棟~大学病院間の道で、約30人がバスに向かって石を投げ、乗客らにバスから降りるよう命じた。このバスはUSP構内のバス停を出て、サンパウロ市中央のドン・ペドロⅡ世公園に向かっていた。
運転手によると、少なくとも三人が銃を持っていたという。また、車内には運転手と車掌の他に乗客が8人いた。
犯人達はガソリンを撒き、火を点けた。ガソリンは走って逃げた運転手の体の一部にも可かったという。また、側に停めてあったタクシーにも火の手が及んだ。
車掌のリヴェリア・フレイタス氏は「10~12歳位の子供もいた」と振り返った。USP警備員によると、犯人達は放火後、大学に隣接するサン・レモのファヴェーラに繋がる門から逃げた。
この事件後、他のバスは運行を停止し、いくつかの講義が中止された。警察は犯行の動機などに言及していないが、同校学生らは、サン・レモの住人1人が死んだ事への報復と見ている。
構内のバス運行が停止されたため、何も知らずに来て帰宅の方法を失った夜間の学生の多くは、徒歩で帰宅した。哲学・文化人類学・文学科棟脇のバス停では午後10時45分頃、学生が車の同乗を頼む姿や、通りがかりの車が構内のバス運行中止を知らせ、同乗を勧める姿が見られた。
歴史専攻でグアルーリョス市在住のルイス・ギリェルメ・イジドロさん(17)も、バスが襲撃されたとの知らせの後に休講となり、バス停で待っていた一人だ。
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