ラヴァ・ジャット作戦で逮捕された容疑者「ルーラ元大統領の〃友人〃」として有名なブンライ容疑者を連行しているのは、あの「連邦警察のジャポネース」イシイです。今週初めのニュースに流れたこの映像を見た人は驚き、「一年前の映像をまた流しているのか」と思いました。
この『警察のジャポネース』は昨年、PT政権の汚職捜査で、政界や実業界の大物の逮捕・連行で活躍し、『正義の剣士』の如く有名になり、カーニバルではその仮装や仮面が一番人気で売れるほどでした。
その後、この「ジャポネース」は、パラグアイ国境の密輸に関連していた件の判決が下り、4年2カ月の禁固刑の判決を受けて大衆をガッカリさせていました。「何だ、結局ジャポネースも同類か」です。
当然、マスコミの前からは姿を消しました。ところが彼は、逃亡防止の足輪(TORNOZELEIRA ELETRONICA)をはめるだけで、自宅で刑期を消化すれば良いとされ、仕事は従来通りクリチバ連邦警察に戻りました。
ルーラと共謀して政界汚職に関与したとして有罪判決を受けたブンライ容疑者が今回、自宅服役の判決を受けた後、どうも服役規則に従っていないとして再び収監されるにあたり、その連行にジャポネースが起用されたのです。
つまり、「有罪判決を受けて服役中の男」が警察の職に戻り、「有罪判決を受けた別の男」を再逮捕したという図です。
日本の人には理解し難いことが、ブラジルでは現実に起こります。もし彼らのように足輪をはめているひとが5人いたら、この時節柄、やっぱり「五輪」のジョークになりそうです。 (かんばら)
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