朝の通勤時間にリベルダーデ大通りで露店を開く人が増え続ける感じを受ける。「活気がある」印象もあるが、失業者が増えて懸命に露天商で食いつなぐ人が増えたという意味で不安も感じさせる。経済の好転を待ち、工夫をしながら耐え忍んでいるように見える。
先日、ブラジル日本商工会議所の会頭交代の会見を開いた松永愛一郎新会頭は、「ブラジル経済は底を打ち、ここが頑張りどき」と語った。今までは「いつまで底が見えない」という下がり続ける最悪の景況だったのが、ようやく「底を打った」のが現状だ。まだ光明が見えない業界も多い。
でも、松永会頭が言うように今が「潮目」なら、来年前半にはトンネルの出口が見えてくる業界も。好況の兆候がはっきり見えたとき、一気に〝次の一手〟が指せるように備えておけば、次の好景気の波に乗って競合社の一歩先をいけるかも。(雪)