ラヴァ・ジャット作戦(LJ)で起訴されたOAS社元社長のレオ・ピニェイロ被告は13日、パラナ州連邦地裁のセルジオ・モロ判事に対し、2014年に設置されたペトロブラスでの汚職を巡る両院合同の議会調査委員会(CPI)の活動を阻止するため、当時の委員長、副委員長、報告官に贈賄を行ったことを認めた。CPI阻止計画には、ジウマ第1期政権の閣僚だったリカルド・ベルゾイーニ氏(労働者党・PT)も関与したという。14日付伯字紙が報じている。
13日のピニェイロ被告の供述によると、ペトロブラスのCPIの進行妨害のために贈賄を行った相手は、同CPI委員長で現在は連邦会計検査院(TCU)判事のヴィタル・ド・レゴ元上議(民主運動党・PMDB)と、副委員長で今年4月にLJで逮捕されたジム・アルジェロ元上議(ブラジル労働党・PTB)、報告官を務めたマルコ・マイア下議(PT)だったという。
レゴ氏に対しては250万レアルを支払ったとされ、表向きにはPMDBへの政治献金として記録された100万レアルと、選挙の裏金としても150万レアルを振り込んだという。
また、アルジェロ氏に対しては、同氏と深い繋がりのある連邦直轄区のカトリック教会への寄付の形で35万レアルを支払ったという。
さらにマイア氏に対しても、第三者(名前は公表されず)を介して100万レアルが支払われたという。
ピニェイロ被告によると、連邦直轄区にあるアルジェロ氏の自宅で贈収賄計画について話し合ったときは、レゴ氏のほかにジウマ政権の調整担当長官だったベルゾイーニ氏と連邦議員2人、オデブレヒト社とアンドレ・グチエレス社の役員らが立ち会ったという。ベルゾイーニ氏はこのとき、「ジウマ政権はこのCPIを強く危惧している」と語っていたという。
問題のCPIは2014年5月に設置され、12月に報告書を提出、承認した。ペトロブラスが2004年の米国のパサデナ製油所を買収した後に莫大な支払いが生じた件で、当時ペトロブラスの経営審議会議長だったジウマ氏が買収に賛成していたことが明らかになったことや、同年3月にはじまったLJで、元ペトロブラス供給部長のパウロ・ロベルト・コスタ被告らを軸に、ペトロブラスとの事業契約で建設業者や政治家も絡んだ汚職が摘発されはじめたことなどを受けて、このCPIが設置された。
マイア報告官がまとめたこの報告書は、ピニェイロ被告も含む52人を起訴するよう求めており、19対8で承認された。しかし、52人の中に政治家の名前は一切含まれておらず、野党側委員から不正を疑う声も上がっていた。
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