テメル政権が14日、空港や港などの基幹構造(インフラ)に関する運営権委譲計画を発表と14日付伯字紙が報じた。
ジウマ前大統領とエドゥアル・クーニャ前下院議長の罷免成立で、経済再建などに向けた本格的なプロジェクト提示が可能となったテメル政権は13日朝、官民合同投資計画(PPI)審議会で、17~18年に34件のプロジェクトの入札を行う意向を示した。
テメル大統領やエンリケ・メイレーレス財相、エリゼウ・パジーリャ官房長官らも迎えて開かれた審議会では、ウエリントン・フランコ・モレイラPPI特別局長が具体的な運営権委譲計画を発表。テメル大統領も「経済を活性化し、雇用を創出するための計画」との考えを明確にした。
発表された事業計画の一部はジウマ政権も検討していたもので、南大河州ポルト・アレグレ、バイア州サルバドール、サンタカタリーナ州フロリアノポリス、セアラ州フォルタレーザの4空港に関する入札は、今年中に規定書を作成し、17年上半期に実施。落札者との契約と事業開始は17年下半期の予定だ。
また、17年下半期には、パラー州サンタレン港の燃料ターミナルとリオ港の小麦ターミナル、南大河州の国道101、116、290、386号線、ゴイアス~ミナス州間の国道364、365号線、鉄道の南北線や東西統合線(Fiol、バイア州)、フェログラン(穀物線、パラー~麻州)などの事業に関する入札が予定されている。
その他の入札対象事業は、原油や天然ガスの輸送管設置、アマゾナス、アクレ、ロンドニア、ピアウイ、アラゴアスの各州の配電事業、ミナス、ゴイアス、サンタカタリーナ、サンパウロ州での水力発電所建設、北東伯や中西伯、南伯での鉱物発掘とされ、リオ、ロライマ、パラー3州の水道事業と宝くじのLotexは民営化される予定だ。
新政権の運営権委譲は前政権より現実的で、必要経費の20%は自己資金投入が原則だ。低利息で借りられ、国の補助が必要な社会経済開発銀行(BNDES)からの融資枠は、前政権の70%から40~50%に引き下げられる。残りの資金は民間銀行からの調達が原則で、債券発行の場合は、連邦貯蓄銀行傘下の勤続期間保障基金運用基金(FI―FGTS)かBNDESが半分までを買い取る事が可能だ。
なお、現時点で認められている公的資金の融資枠はBNDES180億レアル、FI―FGTS120億レアルで、ブラジル銀行については今後検討される見込みだ。
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