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サンパウロ市市長選=ルッソマノは貧者に人気?=若者の支持多いマルタ=高学歴、高収入者はドリア

労組開催のハダジ現市長支援集会にはルーラ元大統領の姿も(Paulo Pinto)

労組開催のハダジ現市長支援集会にはルーラ元大統領の姿も(Paulo Pinto)

 ブラジル世論調査・統計機関(Ibope)が行った世論調査によると、サンパウロ市市長選は依然としてセウソ・ルッソマノ下議(ブラジル共和党・PRB)がリードしており、2位のマルタ・スプリシー元市長(民主運動党・PMDB)と3位のジョアン・ドリア氏(民主社会党・PSDB)は統計上同率となったと15日付伯字紙が報じた。
 今回の調査は10~13日に1001人を対象に行われた。8月20~22日の調査では33%だったルッソマノ氏の支持率が30%に落ちた一方、マルタ氏は17%から20%、ドリア氏も9%から17%のように支持率を伸ばし、統計上同率となるなど、ダッタフォーリャ調査とよく似た結果が出た。
 フェルナンド・ハダジ市長(労働者党・PT)の支持率は9%で不動、ルイーザ・エルンジーナ元市長(自由社会党・PSOL)の支持率は9%から5%に落ちた。
 ルッソマノ氏中心の決選投票のシミュレーションでは、対マルタ氏が44%対33%、対ハダジ氏が54%対20%、対エルンジーナ氏が54%対23%、対ドリア氏が49%対28%で、今もルッソマノ氏が有利だ。
 一方、この候補には絶対入れないという拒絶率は、ハダジ氏が48%で最も高く、ブラジル労働者革新党(PRTB)のレヴィ・フィデリックス氏31%、エルンジーナ氏29%、マルタ氏27%、ルッソマノ氏22%などが続く。ハダジ氏の場合、ジウマ氏罷免やルーラ氏起訴など、PT関係者を巡る問題が影響する可能性も強い。
 性別の支持率は、ルッソマノ氏が男性26%(前回33%)、女性33%(同率)、マルタ氏は18%と22%、ドリア氏は22%と12%、ハダジ氏は10%と8%、エルンジーナ氏は5%と6%だった。
 家族収入が5最賃以上の支持率は、ドリア氏26%、ルッソマノ氏21%、マルタ氏17%、ハダジ氏13%、エルンジーナ氏6%のように順位が入れ替わった。
 それ以外の場合の支持率は同じ順位だが、全体の傾向としては、ルッソマノ氏は高卒以下で収入が1最賃以下の人、マルタ氏は16~24歳の人と学歴が5年~8年生までの人、ドリア氏は大卒以上で2~5最賃の人の支持が多いという。
 サンパウロ市民が問題を感じている項目(三つ選んだ場合)は保健衛生78%、教育41%、治安40%、公共交通27%、雇用創出22%、汚職19%などとなっている。1項目選択の場合は、保健衛生46%、治安13%、公共交通8%、教育6%、雇用創出6%、汚職5%となっている。