「ブラジレイロン」の愛称で知られるブラジルのサッカーの全国選手権は、9月3週目の週末で第26節が終了した。全部で38節なので、ほぼ3分の2を消化したことになるが、現時点で既に、南米一を争うリベルタドーレス杯への進出4チームはほぼ固まりつつある、との見方がある。
グローボ局系列のスポーツ・チャンネル「スポルTV」で解説者をつとめているカイオ・リベイロは、26節終了時点での1位から4位、パルメイラス、フラメンゴ、アトレチコ・ミネイロ、サントスの4チームに焦点が絞られたとの見方を示し、これらのチームの分析を行っている。
まず勝ち点51で1位のパルメイラスについてカイオは「かなり強い」と言い切った。
2013年にアトレチコ・ミネイロを南米一に導いたクッカ監督の下、パルメイラスは左右共に速い攻撃陣と、空中戦に強く、攻撃力も兼ね備えた強力な守備陣、欠場者が出てもすぐに穴埋めできる選手層の厚さを誉めた。特に、この5戦でフルミネンセ、サンパウロ、グレミオ、フラメンゴ、コリンチャンスといった地力と伝統のあるチームを相手に勝ち点11を取ったのも大きいとしている。
立役者は、19歳にしていまやセレソンのセンターフォワードにまで成長した、現在の得点王、ガブリエル・ジェズスとされているが、それだけでない。エリック、ゲデスといった、リーグの中位、下位のチームの有望な若手フォワードを積極的に補強するため、攻撃の層が厚く、かつ、中盤のモイゼズ、フォワードで主将のドゥドゥなど、まとめ役が出来たのも大きいとしている。
勝ち点50で2位のフラメンゴは、下部組織の監督から昇格したゼー・リカルド監督の手腕が評価されている。カイオは、同監督が「これまでフラメンゴに長い間欠けていたバランス感覚を与えた」としている。
戦力的には、中盤を守備で支え、攻撃でも決定力のあるボランチのウイリアン・アランの成長、そして、かつてのセレソン・メンバーでドイツやスペインでも活躍したジエゴがゲームメーカーとして加入したのが大きいとみている。その他、セレソン入りしたキーパーのムラーリャや左サイドバックのジョルジュの評価も高い。
勝ち点46で3位のアトレチコ・ミネイロに関しては、「攻撃も守備もメンバーが強力」と語っている。フォワードにはロビーニョにフレッジといった元セレソンのエース・ストライカーに、ブラジルでの活躍でつい先日、母国アルゼンチンの代表にも選ばれたプラットがいる。
守備には、美技に定評のあるキーパー、ヴィットールにベテラン・センターバックのレオナルド・シウヴァ、国内一のボランチとの定評のあるラファエル・カリオカがいる。
また、13年のリベルタドーレス杯制覇に加え、ここ3年でミナス・ジェライス州選手権、コパ・ド・ブラジルを制覇するなど、勝負強さも評価されている。
勝ち点45で4位のサントスに関しては、「下部組織の有望選手の育成のうまさ」を指摘している。
2010年以降、ネイマール(バルセロナ)、フェリペ・アンデルソン(ラツィオ)、そしてつい先日まで一員だったガビゴル(インテル・ミラン)と好選手を輩出しているが、それだけではない。
サイドバックのゼッカやボランチのチアゴ・マイアはリオ五輪でもレギュラー選手だったが、今期はそこに、22歳のミッドフィールダー、ヴィットール・ブエノが急成長し、チーム屈指の得点源になっているのが光っているという。(19日付グローボエスポルテより)
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