7日に始まったパラリンピックが、18日の閉会式を持って12日間の祭典の幕を閉じた。19日付伯字紙によると、今大会の入場券の販売数は210万枚に達し、様々な感動や喜びを分かち合う場となった。
18日はマラソンなどの競技の後に閉会式が開催され、次回開催都市である東京の小池百合子知事へのパラリンピック旗の受け渡しも行われた。閉会式は開会式より小規模だったが、イヴェッチ・サンガロやガビ・アマランテス、ネゴ・ド・ボレル、ナッソン・ズンビーら、多くの音楽家が招かれ、国歌の独唱やショーなどで観客を魅了した。
リオ2016組織委員会は、果たすべき任務を果たし終えたとした上、今大会は「五輪、パラリンピック共に大成功を収め、かけがえのないレガシー(遺産)を残せた」と評価している。
パラリンピック全体では23種目に4333人の選手が参加。12日間で世界新記録が210、パラリンピック新記録も396生まれた。
ブラジルの獲得メダル数は金14、銀29、銅29の計72個で、前大会の43を大きく上回った。ただし、金メダルの数を基本とするランキングでは8位に終わり、目標としていた5位以内には入れなかった。
だが、個人では、水泳のダニエル・ジアスが出場した全種目で金4個を含む計9個のメダルを獲得し、今大会の最多メダル獲得選手となった。これにより、ジアスが獲得したメダルは、過去の大会もあわせると24個となり、男子水泳選手では世界一となった。今大会でのメダル獲得数2位は、ウクライナの選手3人の8個だった。
五輪直後の時点での入場券販売数は12%に過ぎず、80%との目標達成が危ぶまれたが、委員会の必死の取り組みと、五輪より廉価なため、家族連れで観戦に来た人も多かった事などで、最終的な販売数は84%に達し、目標をクリアした。
会場やその周辺では、ボランティアが必要な情報を速やかに提供できない、競技終了後の公共交通手段利用時に長蛇の列が出来た、車椅子利用者のためのスロープの材質や角度に難があるといった批判もあった。だが、16日付G1サイトなどに掲載された観光省の世論調査では、国内外からの観光客の90・5%は再びリオを訪れたいと回答、選手の活躍や大会の運営面、市民の歓迎ぶりなどが好評を博した様子が伝わる結果となった。
なお、今大会では17日の自転車男子個人ロードレースでイラン人の選手が競技中に転倒、頭を強く打って死亡する事故があり、選手村では半旗を掲揚。閉会式でも追悼の時が持たれた。