不況のため、地下鉄やパウリスタ都電公社(CPTM)車内の行商人が増えている。1~8月に地下鉄で起きた商品没収件数は7134件で、昨年同期の4228件より69%増えた。CPTMは3万8447件で、昨年の2万6464件を45%上回った。19日付フォーリャ紙が報じた。
CPTM内で没収された商品数は、昨年の108万6793個から121万6971個にと12%増加した。没収件数や商品数増加は、車内行商を通報する乗客からのショートメッセージサービス(SMS)受信数が2635通から7160通に増えた結果だ。
CPTMは取締り強化のため、商人の身体的特徴や商品の種類、車線と車両番号、次の到着駅をSMSに明記するよう勧めている。車内行商人の扱う商品は出所が不明な上、車内での商売は違法だ。同社では、通報があり次第、行商人を追放するため、警備員を派遣している。車内行商をなくすには、行商人の摘発だけではなく、乗客が車内で買い物をしないよう、啓蒙する事も必要だ。
しかし、行商人は誰にも損害を与えていないため、彼らの商品を買い、彼らを警備員から守ろうとする乗客もいる。このため、実際に違法商売を撲滅するのは困難だ。
車内での物品販売は「ショッピン・メトロ」「ショッピン・トレン」などと呼ばれ、午前9時~11時、午後2時~5時、午後8時以降に多く行われる。行商人の多くは、失業し、生活費を稼ぐために車内商売を始めたとみられている。
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