生物学者や志のある研究者らのグループが、現在進行中の大災害の危険性と、それによって法定アマゾンの6割がサバンナ化する可能性を訴えると同時に、生態系の変化に繋がる、大規模かつ持続可能な技術革新計画を発表した。20日付エスタード紙が報じた。
同グループの研究結果は科学雑誌「PNAS」に掲載された。新技術革新計画は、3Dコピーや人工知能、ロボット、遺伝子科学などの第4次産業革命の新しい科学技術と、地域の伝統技術などの知識を駆使して、付加価値の高い製品やサービスを作り出すというものだ。研究、計画は国立自然災害監視センターのカルロス・アフォンソ・ノブレ氏とケンブリッジ大学の生物化学者で第4次産業に注力するスペース・タイム・ベンチャーズ社社長でもあるユアン・カルロス・カスティラ・ルビオが指揮した。
直近50年間のアマゾン熱帯雨林への企業の集中は再生可能、不可能に関わらず、天然資源を集中的に使用し、生態系を脅かしてきた。また、同地域に侵入した農業は、生産性も持続可能性もあるものではなかった。
ルビオ氏は「かつての研究は既に、この状況が同地域の森林を再生不可能にし、環境危機に陥らせることをしめしている。気温が4度上昇するか、森林地帯の40%が破壊されれば、法定アマゾンの生態系は『再生不可能』な状態に陥り、大部分がサバンナ化するだろう」と語った。
そのような結果となるのを避けるため、ルビオ氏らは、法定アマゾンの持続可能な発展は、環境保護や地域の伝統的な農業の促進、水力発電所の能力拡大などに限定してはならないと提案した。「第4次産業と地域文化を結びつけることで、生物の多様性を保持しながら、世界市場でも唯一の付加価値の高い製品を開発することが可能となる」と分析した。