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第34次LJ=衝撃のマンテガ元財相逮捕=プラットフォーム契約で疑惑=エイケにPTへ贈賄命じる?=ジルセウがまたも関与か

財相時代のマンテガ氏(José Cruz/Agência Brasil)

財相時代のマンテガ氏(José Cruz/Agência Brasil)

 22日早朝、第34次ラヴァ・ジャット作戦「アルキーヴォX」(Xファイル)が敢行され、7人が逮捕された。「X」を自社名入れることで知られるかつての寵児エイケ・バチスタ氏絡みの案件で、ルーラ、ジウマ両政権にまたがって9年間も財相を務めたギド・マンテガ容疑者が含まれる衝撃的な展開となった。ペトロブラスの油井掘削プラットフォーム建設契約をした見返りに、同容疑者は収賄を行なった疑惑が持たれている。22日付伯字紙サイトが報じている。

 マンテガ氏は22日朝、妻の手術の立会いでサンパウロ市のアルベルト・アインシュタイン病院にいるところを、出口に呼び出されて一時拘留された。クリチーバに連行される予定だったが、G1サイト電子版22日午後2時18分によれば、午後2時にマンテガ氏は保釈。サンパウロ市連邦警察は「彼の妻の病状を把握していなかった」と説明した。
 マンテガ氏はルーラ政権時の2006年3月に財相に就任し、ジウマ政権第1期の2014年いっぱいまでの最長任期を誇る財相で、PT政権の中枢にいた。
 第34次作戦はサンパウロ州、リオ州、ミナス・ジェライス州、リオ・グランデ・ド・スール州、バイア州、連邦直轄区で展開され、33件の差し押さえ命令と、8人に逮捕礼状が出された。
 そのうち逮捕されたのはマンテガ氏を含む7人で、うち1人はスペインに滞在中で、この日は逮捕されなかった。
 捜査対象となったのは、ペトロブラスが2012年に合弁会社「インテグラ・オフスショア」と結んだ、2機の岩塩層下油井掘削プラットフォーム「P―67」「P―70」の建設計画(9億2200万レアル)の契約の際に行なわれた贈収賄疑惑だ。
 その工作の中心となったのはメンデス・ジュニオール社と、当時ブラジルきっての富豪として世界的に知られたエイケ・バチスタ氏のOSX社。両社が疑惑の同合弁会社を作った。これら企業群の幹部らが逮捕された。
 連邦警察の調べでは今回の賄賂の流れは以下のようになる。一つ目はメンデス社が13年2~12月に、政治家の架空企業に払っていた計700万レアルの賄賂だ。政治家の名前は明らかにされていない。
 二つ目は、オフスショアが13年に「テクナ/イソルクス」社と結んだ架空の契約で、600万レアル以上が動いたとされる。だが、その金がさらに、メンサロン事件の主犯でLJでも拘束中のジョゼ・ジルセウ被告(PT)に横流しされたと見られている。
 エイケ氏が検察庁に供述を行なったところによると、12年11月に当時ペトロブラスの運営委員長も兼ねていたマンテガ氏から、PTに支払いを行なうよう命じられた。エイケ氏はそこで、広告業者と架空の仕事契約を結んで支払いを合法化させ、13年4月19日にエイケ氏とその業者の名義で、PTの国外口座に235万ドルが支払われたという。