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基本金利=次回通貨政策委で引き下げ?=財務省は慎重姿勢示すも

 9月のインフレ具合が月当初の予想を下回る状況の下、アメリカニューヨークに滞在しているメイレレス財相がブルームバーグに「年内の経済基本金利(Selic)引き下げは有力」と語ったと報道されたことと相まって、急に引き下げを予想する声が市場関係者の中に高まっていると、23日付現地紙が報じた。
 基本金利を決める次回の通貨政策委員会(Copom)は、10月18、19日に行われる。現在の基本金利は去年の7月以来、一年以上も14・25%を保ったままだ。
 テメル新政権の構造改革に目立った前進は見られないが、22日に発表された9月の広範囲消費者物価指数(IPCA)が低めの0・23%だった事や、21日に米国の連邦準備制度が発表した追加利上げ見送り姿勢も下方修正観測を勢いづけた。
 ただし、財務省は「財相が『年内の引き下げは有力』と語った事実はない」と釘をさす。正確には、「財政改革案の成立が、構造的に金利一般を引き下げるだろう」と一般論的に言っただけで、「基本金利」や「年内」の言葉は使われていないと正した。
 政府の経済政策チームは、公共支出の上限を定めた憲法改革案(PEC)が10月までに下院を通過し、上院の手続きは11月初頭に始まることを期待している。
 新政権初めての具体的かつ大きなこの成果が、通貨政策委員会の今後の審理に影響を与えることが見込まれ、いずれ時間の問題で、基本金利引き下げにつながるとの予測になっているようだ。
 ただ、8月の審理で「据え置き」を決めた文書の中に、「引き下げのために必要な財政改革案の承認見通しが不確実」と指摘されている。また別の欄には、「IPCAが下がるだけでは引き下げには不十分だ」とも書かれており、まだ予断をゆるさない状況だ。