ブラジル高知県人会(片山アルナルド会長)は、パラグアイの日系人移住80周年式典に合わせて来伯した母県の慶祝団14人を12日、同会館で盛大に歓迎し、元研修生との意見交換を行った。
団長の武石利彦同県議会議長をはじめ県庁、県議会、中南米親善協会、及び一般人を含む団員は7日、昨年45周年を迎えたアルゼンチン同県人を訪れ、8日にパラグアイで移民80周年式典に出席。同国の県人会40周年記念式典にも参加した。
サンパウロの会館に慶祝団が到着すると、20人以上の会員らが暖かく出迎えた。片山会長は、「ごゆっくりと歓談を楽しんでください」と長旅を労うと、来伯3回目という武石議長は、「再会できて大変嬉しく思う。昔の光景が蘇るよう」と喜びを見せた。
高橋一水元会長の音頭で乾杯すると、土佐人らしく酒で歓談。婦人会が朝から準備したという鯛の蒸しなどの郷土食が盛大に振舞われ、郷土の談話に花を咲かせた。
今回の訪問は、元研修生との懇親、意見交換も目的の一つ。「課題をどっさり頂きたい」と武石議長が挨拶し、研修生の声に真摯に耳を傾けた。元研修生が中心の青年部は、7万人以上の集客力を誇るまでに成長した土佐祭りを紹介。依光晃一郎議員からは、同祭へのよさこいチーム派遣や同会青年部でよさこいチームを創設し、母県に呼んで交流を深めるといった具体案も出された。
最後はお互いにすっかり打ち解けた様子で、慶祝団と青年部が同じ机を囲み、研修後の様子や今後の在り方、青年部主催の土佐祭りなどの活動について広く話し合った。
懇親を終えた武石議長は、「研修の手応えを感じる一方、その後様々な課題に直面し、再研修を希望する声も聞いている」と言い、二回目の短期研修を検討しているとう。また「共通の課題を抱えるなか、共に力を合わせて取組みたい」といい、「母県からブラジルへ研修生を送り相互交流を図ることで、互いの地域のために刺激となるようなことも必要」と熱い思いを語った。