サンパウロ市長選に出馬しているセルソ・ルッソマノ下議(ブラジル共和党・PRB)が、ブラジリアで経営していた飲食店「バール・ド・アレマン」が破産し、元従業員が未払い給料の支払いを求めて訴訟を起こしていると23・24日付ブラジル各紙が報じた。投票日をすぐ1週間後に控え、更なる逆風になっている。
未払い金支払い請求訴訟の代表者の一員、同店元従業員のグレジス・ネイ氏は「ここで6年も働いてきて、事実上、店内に住んでいたとさえ言える私から、客のチップさえも取り上げて支払わない。解雇違約金も全くない」と憤慨している。
訴状5件は、飲食店が閉店した8月に出されているが、うち3件は飲食店の法的責任者の所在がつかめておらず、最初の口頭弁論さえも行われていない。原告には「被疑者は転居した」との報告が返ってきた。
「被告である飲食店の責任者が出頭しない事」自体が既に、ブラジリア労働第15法廷扱いの訴訟案件になっている。アンドレイ・ヴァズ裁判官は9月1日付の公文書で出頭を呼びかけている。 原告の主張する未払い金被害総額は明らかにされていない。だが内訳は、解雇違約金、残業代、事前予告がなかった事への賠償金であると公表されている。
ルッソマノ下議は、22日ラジオ局のインタビューに対して「訴訟を起こしていない元従業員への支払いは全て済んでいる。原告は支払いを待ちきれずに訴訟に踏み切ってしまった者達だ。早く受け取りたければ、訴状を取り下げるべき。そうしたら、私は何の問題もなく彼らに支払う」と答えた。
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