26日にサンパウロ市市長選に関するダッタフォーリャ社の最新世論調査が発表され、ジョアン・ドリア氏(民主社会党・PSDB)が支持率を伸ばしてさらに優位に立ち、元市長のマルタ・スプリシー上議(民主運動党・PMDB)が急落していることがわかった。27日付伯字紙が報じている。
21日の前回世論調査で支持率トップに立ったドリア氏は、今回支持率をさらに5%上げて、30%となった。2位は前回と同じくセウソ・ルッソマノ下議(ブラジル共和党・PRB)で支持率は同じ22%だったので、差は8%に開いた。
決選投票予測でも、前回まではルッソマノ氏が優勢だったが、今回は42%対37%。はじめてドリア氏が勝つとの予想になった。
3位も前回と同じくマルタ氏だったが、支持率が20%から15%と一気に落ちた。逆に4位に現市長のフェルナンド・ハダジ氏(労働者党・PT)が、前回の10%から11%へと微妙に支持率をあげた。
この背景には、テレビ候補者討論会で、ハダジ氏がマルタ氏のことを「PTやジウマ前大統領を裏切って、その座を追いやったテメル大統領のPMDBに寝返った」と主張したことや、ハダジ氏の応援演説にルーラ元大統領が積極的にかけつけたこと。マルタ氏自身が「自分を左翼と思ったことはない」と発言したことが、左翼系の支持者からの反感を買ったことが考えられている。
実際、マルタ氏は、これまで強い地盤にしていた「最低賃金2~5倍」の所得層での支持率を22%から12%へと激減させている。
急落したマルタ氏が射程圏内に入ってきたハダジ氏だが、その一方で拒絶率は43%と相変わらず高く、決選投票に進む上位2人に入るには苦しい展開となっている。
タグ:PT PSDB PSD ハダジ PMDB ルーラ テメル大統領 サンパウロ