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最高裁=PT夫婦揃ってLJ被告に=グレイシ上議とパウロ元大臣=10年上院議員選で収賄容疑

被告となったグレイシ上議(Geraldo Magela/Agência Senado)

被告となったグレイシ上議(Geraldo Magela/Agência Senado)

 3カ月前にLJ作戦で逮捕された夫パウロ・ベルナルド元企画大臣(労働者党・PT)に続き、ジウマ政権時代に官房長官だった妻グレイシ・ホフマン上議(PT)も、同作戦絡みの連邦検察庁からの告訴を連邦最高裁が27日に受理したため、夫婦そろって「LJ作戦被告」となった。LJの被告となった現役連邦議員では3人目、現役上院議員としては初。2010年上院議員選の際の100万レアル収賄容疑を問われている。28日付ブラジル紙が報じている。

 夫婦共にパラナ州選出でPT政権の中枢におり、特に妻は先の上院の罷免審議ではジウマ弁護の急先鋒を演じる注目を浴びた存在だった。
 今回問題となった疑惑は、同作戦がはじまった2014年の10月に、LJ主犯格の元ペトロブラス供給部長のパウロ・ロベルト・コスタ被告と、同じく主犯格の闇ブローカー、アルベルト・ユセフ被告の2人が報奨付証言(デラソン)で明らかにしていた。
 ユセフ氏はデラソンの中で、2010年の上院議員選挙の際、「サンパウロ市とクリチーバを4往復して賄賂を届けた」と証言している。
 今回の同夫婦、ならびに横領に加わったとされる企業家エルネスト・クルグレル・ロドリゲス氏への告訴を受領するかを問う最高裁審議は、第2班が担当、5対0と全員が受領賛成票を投じた。
 最高裁でLJを管轄するテオリ・ザヴァスキ判事は、「2010年当時、開発相だったベルナルド氏が、自身の役職を利用して、PB供給部長だったコスタ被告に100万レアルを払わせた」とする検察庁からの容疑を、デラソンのみならず、電話記録などからも確認することが可能だと支持した。
 これでグレイシ氏は、エドゥアルド・クーニャ(当時)下議、ネルソン・メウレール下議に続いて、LJで最高裁の被告となった3人目の現職連邦議員となった。
 今回の告訴は、今年5月に検察庁から最高裁に提出された。その後、連邦警察は6月23日に夫ベルナルド氏を逮捕していた。彼が企画相時代に行なった情報処理サービス契約により、公務員の年金支払いから薄く広く掠め取る手口で、5年間でPTに1億レアルを横領した疑い。