ロドリゴ・マイア下院議長(民主党・DEM)は28日、連立与党首脳達との会合の後、「不法国外資産自主申告法(レパトリアソン法)の変更によって、有罪判決を受けた者や裁判中の者、政治家やその家族を、国外資産申告による恩赦の対象に加えることはない」との見解を示したと29日付現地紙が報じた。
同法は15年12月に成立した法律で、ブラジル税務当局に未申告の国外資産を恩赦するための時限恩赦法。申告財産の15%を所得税として、さらに15%を罰金として支払う事で合法化される。政府は同法による増収を530億レアルと見込んでいる。
同法変更案の報告官アレシャンドレ・バルヂ下議(国家労働党・PTN)が提出した草案には、政治家やその家族も対象に含むよう変更されていた。
しかし、草案がメディアを通じて知らされた際の国民の反応が余りに否定的だったため、バルジ報告官は草案の見直しを迫られた。今では「対象者に有罪確定者、政治家や家族を含める事には反対」と同報告官も語っている。
またマイア下議長も、政治家と、その家族の資産も同法案の対象に含めるべきかとの可能性を検討した際、世論全体に賛成の気運が高まっていないとし、「バルジ報告官を始め、変更案に関わるすべての議員と話した。まったく相互了解が得られていない。こんな時は変更案を進めるべきではない」と述べた。
タグ:PT