2日に行われたサンパウロ市市長選で圧勝したジョアン・ドリア氏(民主社会党・PSDB)に関し、来期の市議会勢力図や現市政との引継ぎ人事などについて、5日付フォーリャ紙が分析している。
ドリア氏は、ジェラウド・アウキミン・サンパウロ州知事が後ろ盾となって連立をバックアップしたため、議会運営はかなり有利な展開となりそうだ。
既にPSDBの11人をはじめ、民主党(DEM)4人、ブラジル社会党(PSB)3人、社会大衆党(PPS)2人、緑の党(PV)2人、その他、三つの連立小政党からも1人ずつ当選者が出ている。このため、現時点では、市議会で提案を通すために必要な過半数の28人まであと3人に迫る、25人の支持者がいることになる。
これに加え、マルタ・スプリシー上議を擁した民主運動党(PMDB・4人)と副市長候補だったアンドレア・マタラゾ氏所属の社会民主党(PSD・2人)、セウソ・ルッソマノ下議を擁立したブラジル共和党(PRB・4人)と副候補を出したブラジル労働党(PTB・2人)、さらにキリスト教社会党(PSC・1人)も、ドリア氏との連立に前向きな発言を行っている。
これらの党が正式に連立に加入すれば市議数は38人となり、予算審議や区画法などの制定の際に必要な議会の3分の2(37人)を超える。
野党となる現職のフェルナンド・ハダジ市長の労働者党(PT)は、全国的に市長や市議数を激減させているが、サンパウロ市議会に関しては9人が当選し、健闘した。だが、他に野党勢力として組めるのは社会自由党(PSOL)の2人しかおらず、ドリア氏にはかなり有利となる。
またドリア氏は、ハダジ市長との引継ぎ作業を7日からはじめることになっており、4日にそのための人選も行った。引継ぎ作業の担当者はドリア氏の市政でも要職を担う可能性が強い。
引継ぎ作業を指揮するのは、今回の選挙でドリア氏の選挙参謀をつとめた人物でアウキミン州政府でも局長職に就いていたジュリオ・セメジーニ氏だ。同氏は下議も4期つとめており、新人政治家のドリア氏を支える人材の柱となると見られている。
その他は、ドリア氏の親友で今回の選挙で予算管理を担当した企業家のジュリオ・セルソン氏、ドリア氏の親友で弁護士のアンデルソン・ポミニ氏、クルツーラTV局ディレクターのジョルジェ・ダミアン・デ・アルメイダ氏、サンパウロ州PSDB元青年部長のパウロ・マチアス氏などで、計7人が引継ぎ作業に携わる。
現市政側の担当者は市長秘書室のレオナルド・バルシニ室長、財務・経済開発局のロジェリオ・セロン局長、政局担当局のシコ・マセナ局長だ。
ドリア氏は3日に行われたインタビューで、17年以降の市政に関し、IPTU(固定資産税)などの税金やバス代などは最低1年間凍結させ、アニェンビーのサンバ会場や、インテルラゴスのサーキットの民営化を積極的に行いたいと語っている。
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