レナト・ルッソが没後20年=伝説のカリスマ・ロッカー、記念企画絶えず

10月11日、ブラジルが生んだ史上最高のロックバンド、レジオン・ウルバーナのリーダー、レナト・ルッソが世を去って20年が経った。
おそらく、ある年齢層より下の層にしてみれば、ブラジルの音楽界でもっとも聴かれ続けているポップ・ミュージックのアーティストはレジオン・ウルバーナかもしれない。
ブラジルのitunesのチャートでは、10月に入りレジオンのベスト盤「マイス・ド・メズモ」が、それが1998年に発売されたものにも関わらず、連日、他が新作ばかりのところを10位台をキープしてランクイン。彼らの曲はノヴェーラや映画でも頻繁に使われ続け、先の大統領罷免問題の際でも、デモに参加した人たちの口からはレジオンの「キ・パイス・エ・エッセ」が歌われていた。以前なら、軍事政権時代(1964~85年)に若者たちのアンセムになったシコ・ブアルキなどの歌がプロテストで歌われたところだが、軍政時代を知らない若い世代にとっては、軍政以降のロックヒーローの歌の方が馴染み深いものがあるのだろう。
2010年には、レナト本人の生誕50周年と出身地ブラジリアの市政50周年記念、11年には10年ぶりに開催のロック・イン・リオでのトリビュート企画、13年にはレナトの伝記作と、代表曲の世界観を作品にした2本の映画が公開と、延々と企画は続いていたが、没後20年の今回もそれは変わらない。
まず11日には、現在の若いブラジルのロックバンドがレジオンをカバーしたトリビュート・アルバム「ヴィヴァ・レナト・ルッソ20アノス」が発売された。
そして21日には、レナトが晩年に発表したソロ作3枚と、死後に発表された2枚を合わせた5枚組CDボックス・セットも発売される。こちらにはさらなる未発表曲がボーナス曲として納められている。
トリビュートもボックスセットも、共にアップル・ミュージックやスポティファイなどストリーミング・サービスでも聴けるので日本からでも利用可能だ。
さらに、レナトが15歳のときに書いたとされる、架空のロックバンドを主人公にした小説「ザ・フォーティセカンド・ストリート」も正式に書籍として発表される。
また、2006年に発表されたレナトの伝記演劇「レナト・ルッソ ォ・ムジカウ」も13日からサンパウロのNET劇場で再上演される。
そして、サンパウロの映像美術館(MIS)の来年の展示の目玉がレナト・ルッソのものなのだという。映画監督のスタンリー・キューブリックやロックスターのデヴィッド・ボウイの展示会を催し、記録的な人の入りを記録し話題のどう美術館は、このレナトの展示会のために文化省から300万レアルの融資を受けているといい、かなり大掛かりなものとなりそうだ。