サンパウロ州政府がサンパウロ市地下鉄4号線の運営委託会社に対し、工事の遅れで受けた損害として5億レアルの負債を抱えていることが明らかとなった。14日付フォーリャ紙が報じている。
4号線は、サンパウロ州では初の官民共同事業(PPP)として建設が始まったが、工事部分は州政府に責任がある。
州政府はヴィア・クアトロ社と2006年に30年間の運営委託契約をした。予定では2008年から10年の間に11駅全てが完成し、同社に委託されるはずだった。現実には7駅のみ運営され、4駅が未完成だ。
ヴィア・クアトロ側はこの遅れによって同社が本来受けるはずだった利益の損害を州に訴えた。13年9月の時点で損害額は4億2800万レアルに及んでいた。現在、この損害額は5億レアルを超える計算となっている。
その間に、サンパウロ州政府側が担当工事会社を解約して入札をやりなおす事態も起きていた。
残りの4駅に関しては18年3月28日が納期として完成するように進められているが、ヴィア・クアトロのアラウド・ツェコフ社長は「非常に難しい」とも語っている。
最も難しいとされるのは、新たな終点となるヴィラ・ソニア駅で、同駅は、タボアン・ド・セーラまでをつなぐバス・ターミナルも作る必要がある。もし納期までに完成しない場合は、州はさらなる負債を負う。
現在、納期を延期して2019年にすることも話し合われてもいる。