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白熱、サッカーブラジル全国選手権=パルメイラス22年ぶりの戴冠なるか?=ジーコも所属したフラメンゴが巻き返すか?

 今年のブラジル全国選手権1部セリエA(ブラジレイロン)は16、17日に第31節の全10試合を行った。
 敵地のフィゲイレンセ戦で勝利した首位のパルメイラスが、同じく敵地でのインテル戦に破れた2位のフラメンゴに勝ち点4の差をつけた。
 1試合の勝ち負けで順位が入れ替わる、勝ち点3以上の差を2位につけたパルメイラスの喜びはそれだけに留まらなかった。3位につけていたアトレチコ・ミネイロもリーグ戦の後半絶好調のボタフォゴに破れ、首位との勝ち点差が8に拡がった。
 今年のブラジレイロンは、シーズン中に来年度のリベルタドーレス杯の出場資格が上位4位までから上位6位までに拡大された上、インテル、クルゼイロ、サンパウロFCなどの名門チームが降格ゾーン付近まで低迷するなど、ほとんどのチームが、優勝争い、リベルタドーレス出場権争い、1部残留争いに絡んでおり、ファンの興味も尽きない。
 ただし、どんなに試合内容は悪くとも、結果や順位重視、贔屓のチームを熱心に応援するファン以外の一般層を惹き込むほどの華やかさがあるかと言えば、疑問符がつく。
 TVのサッカー番組ではプレーの論評よりも判定ミスについて語られる時間のほうがよほど長く、それに気付いたパネリストが「俺達はもう15分も審判のことばかり話しているぞ! もっとプレーの事を話そう。首位パルメイラスの素晴らしさを語るべきじゃないのか?」と語っても、「そんなの(疑惑の判定のことばかり話す事は)毎年のことじゃないか」と他のパネリストは皮肉で返した。
 70年W杯の優勝メンバーで、網膜はく離のために26歳で現役を引退した後、サッカー界から一旦姿を消して医師の免許も取得、今ではまた解説者、コラムニストとしてブラジルサッカーを論じる知性派のトスタォンも、新聞の連載コラムで「全国選手権も残りわずか。優勝争い、リベルタドーレス出場権争い、名門が絡む一部残留争いと、観客が一喜一憂するものの、技術レベルは低いという試合が続くだろう」と結んだ。 (規)