18、19日に開催中の中銀の通貨政策委員会(Copom)で、経済基本金利(Selic)の引き下げが有力視されている。経済関係者の間で、引き下げ幅、その後の金利の全般的な推移、年内の金融オペレーションの変更を巡り、憶測が飛び交っている様子を18日付フォーリャ紙が報じた。
現在のSelicは年14・25%で、引き下げとなると、2012年10月以来の事となる。
多くの関係者は0・25%ポイントの引き下げを予測しているが、中には0・5%ポイント引き下げの余地もあると見るアナリストもいる。
経済・金融情報の配信を手がけるブルームバーグ社が経済学者や金融機関の関係者55人に対して行った調査によると、33人が「0・25%ポイント引き下げ」、19人が「0・5%ポイント引き下げ」、3人が「据え置き」の予想だった。
9月の公式インフレ率が0・08%の上昇に止まり、インフレの勢いが弱まりつつある事と、10日に連邦下院で、国庫歳出上限を定めた憲法改正案の初回承認がなされた事が、引き下げ予想の主な根拠となっている。
金利変動のリスクヘッジ取引である将来金利市場では、多くの投資家がSelicの0・5%ポイント引き下げを織り込んで投資活動を行っている。
来年1月が期限の金融取引契約の場合、17日は年利13・637%という設定で契約が交わされた。これは、Selicが年末までに13・50%まで下がるのではないかと投機筋が見ている事を示している。
市場関係者の予想を集計して発表する会報「中銀フォーカス」によると、多くの関係者は、今週のCopomで0・25%ポイント、11月の会議でもさらに0・50%ポイント引き下げられると予想していた。
「中銀はそろそろ(インフレに対する)これまでの慎重姿勢を脱しても良い頃だが、Selicをもっと積極的に引き下げるのは、より大きなインフレ抑制効果が出てきてからだろう」と投資仲介会社スピネッリ・コレトーラ社のエコノミスト、サムエル・トーレス氏は見ている。
9月の月間インフレ率は0・08%で、昨年10月から今年9月までの累計インフレ率は8・48%に低下した。中銀が従っている政府目標は年4・5%で、上限は2%ポイント増の6・5%。インフレ率が上限を超えた場合、中銀はその理由を説明する責任がある。