2007年1月に7人が犠牲となった、サンパウロ市西部ピニェイロスでの地下鉄4号線の駅建設中に起きた巨大な陥没事故に関する裁判がサンパウロ州地裁で行われ、責任を問われて起訴されていた地下鉄職員5人と工事を担当したコンソーシオや外注業者ら9人が、「事故を防ぐ術はなかった」から「責任はない」との判断で全員無罪となった。サンパウロ市地下鉄史上最大の惨事となった事件では、工事担当者らは事故の1カ月位前から崩壊した壁に補強の必要があると知っていたが、対策を打っていなかったことなどが問題視されていたが、不問となった。犠牲者の遺族たちは「こんな結果だと、また別の惨事が起きることになる」と怒りと共に警鐘を鳴らしていた。
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不動産調査機関のアブラインクが18日に発表したところによると、今年の8月はブラジルで9300軒の不動産が売れたという。これは前年同月比で1・4%の伸びとなる。不動産販売が前年同月比で上昇したのは、15年7月以来、13カ月ぶりのことだ。一方、キャンセルの方も昨年同月比で2・8%増えているので、まだ不安定な状況とも言えるが、景気が回復し、こうしたデータが徐々に増えてくればうれしい限りだ。
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17日のサッカーの全国選手権、サンパウロFCは敵地リオでのフルミネンセ戦で苦しみながらも2―1で勝利した。史上初の2部降格の危機にあるサンパウロだが、この勝利でなんとか降格圏内の17位に対して勝ち点差4まで広げることが出来た。この20数年、常に上位チームであり続けてきた名門の意地にかけて、頑張って欲しい。