今月、サンパウロ市に開校したビジネス日本語学校「ONGAESHI」。日本語学校は多々あるが、「ビジネス日本語を学ぶ機会がない」ことに着眼して新設された学校だ。
創立者の村信政幸さんは、「いくら日本語が堪能でも、ビジネスは別。日系人がさらに活躍の幅を広げる力になれる」と意義を語り、「ビジネスで必要とされる言葉使いやマナーは、日本人でも社会人になってから教わるもの」と言う。
確かにその通りだ。多くの日本人は、入社後のマナー研修を経て、実務経験のなかで失敗を繰り返しながら、ビジネスマナーを体得する。一見、些細なことのようであっても、それが顧客の信頼を損なわないための大事な作法だったりする。
年長者への気遣いや、他者への思いやりは、日々の行動に現れる。まさに『和』を大切にする日本の心そのもの。ビジネス日本語を通して学ぶことは「日本社会」そのものかも。(航)