2015年に行われた研修生の採用試験の結果を分析したところ、10人に4人はポルトガル語の力不足で不合格となった事が判明した。
ブラジル研修センター(Nube)が、15年の受験者8208人の成績を分析したところ、30の単語の書き取り試験で七つ以上間違えたために不合格になった人が3111人(37・9%)いたのだ。
ポ語の成績は専攻毎に異なり、デザイン専攻者は73・50%、情報処理やコンピューター専攻の受験者は53%が不合格となったが、観光業や経済専攻の受験者の場合は96・70%と82・93%が合格した。
Nubeで採用試験のコーディネーターを務めるエリキ・スペルドゥッチ氏によれば、「だれでもポ語で文を書くし、携帯電話などのアプリケーションを使ってコミュニケーションも行うが、アプリを使うと、間違って打ち込んでも携帯電話が訂正してくれる。でも、若者が自分の知っている事を紙とペンで書き表そうとすると、正しく表記できず、ポ語力のなさがバレてしまう」という。
同氏によると、第二言語の方がポ語よりもきちんと書き取れる生徒も多く、「大学を卒業者でも重大な表記ミスが多いのには驚く。採用試験の第一段階では、語彙力のなさで不合格となる受験生が多いんだ」という。
ポ語の試験の成績は女性の方が良く、書き取りが原因で不合格となった女性は34・52%、男性は41・3%だった。
年齢別に見た場合、最も成績が悪かったのは14~18歳の受験者で、60・16%が不合格となった。19~25歳の場合は37・27%、26~30歳の場合は40・61%、30歳以上の場合は39・53%が不合格となった。
受験者の専攻分野を細別して見ると、大学レベルでは、イベント関係の分野を学ぶ学生や商店の経営や企業経営について学ぶ学生が、89・47%、84・34%、75%と、高い合格率を示した。高校の専門コースでは運輸関係のコースの生徒が、書き取りで73・91%という成績を残している。
スペルドゥッチ氏によれば、「市場が求めている専門職は卒業証書があるというだけでは不充分で、ポ語を使いこなせる事も示せなければならない。文章を読み、文を書く事はポ語力を磨く良い方法だし、ポ語が充分使いこなせれば、職に就いてもチャンスを失う事はない」という。(20日付G1サイトより)