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ブラジル航空産業=需要減速ペース落ち着く=年初の悲観予測、若干修正へ

 ブラジル航空会社協会(Abear)が20日に発表したデータによると、9月のブラジル国内航空便の需要は、昨年同月比で4・4%減少したと、20日付アジェンシア・ブラジルが報じた。
 9月の国内便利用者数は延べ700万人だった。今年1月からの総計は6540万人で、昨年の同じ期間と比較して6・07%減だった。
 国際線の9月の利用者数は、昨年同月比で4・27%減の61万9千人だった。今年1月からの総計は550万人で、これは昨年同期比で2・78%の減少だ。
 1月~9月の貨物便の輸送量は、前年同期比で5・31%減少した。
 Abear技術顧問のマウリシオ・エンボアーバ氏は、9月の利用減少幅はそれまでの下げ幅より小さかったことから、「利用客数の下げ止まりの印象がある」という。
 Abear会長のエドゥアルド・サノヴィッツ氏も「全てのデータは利用客数の下げ幅減少を示しており、航空産業が〃ソフトランディング(軟着陸)〃出来る時期が近づいていることを示している」との表現で、航空業界を取り巻く景気動向が、飛行機が軟着陸する時のように緩やかになってきたとの見解を表明した。
 同会長は今年の業績についても「昨年比10%減の見方はやめて、8%前後に落ち着くのではないかと考えている」と語り、今年の航空産業は当初の予想ほど酷いものにはならないだろうとの見方を示した。
 エンボアーバ氏は、「利用客数の絶対値が下がっても、1便あたりの搭乗率は若干の上昇を示している」とし、航空各社が便数の調整を行うことでコストを削減し、不況に対応しつつあることも明かした。