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LJ=「アミーゴ」の正体はルーラか=O社の賄賂分配表に記載=メール内の隠語と状況で一致=収賄額は800万レ超える

2014年2月にキューバを訪れた際のルーラ氏(Ricardo Stuckert/Instituto Lula)

2014年2月にキューバを訪れた際のルーラ氏(Ricardo Stuckert/Instituto Lula)

 連邦警察は24日、ラヴァ・ジャット作戦(LJ)で押収されたオデブレヒト社の賄賂分配票に記載され、巨額の収賄を行ったことになっている「アミーゴ」なる人物の正体がルーラ元大統領(労働者党・PT)であると断定したと発表した。25日付現地紙が報じている。

 今回の連警の推論は、ルーラ政権時の財相で、ジウマ政権の官房長官、9月26日に逮捕されたアントニオ・パロッシ容疑者(PT)やPTの選挙参謀だったジョアン・サンタナ氏ら6人を正式に告発した際の会見で明らかにされた。オデブレヒト社による賄賂分配表では、パロッシ氏のことを「イタリアーノ」という名で記載している。
 連警が押収した表の一部には、「イタリア」「アミーゴ」「ポス・イタリア(イタリアの後)」と書かれており、それぞれの人物に振り込むべき金額は600万、2300万、5千万レアルと書き込まれていた。
 連警は、この「アミーゴ」なる人物を、オデブレヒト社の要職にあった人たちの間で交わされたメールの隠語からルーラ氏であると断定した。
 その証拠のひとつとして連警は、14年1月に同社元名誉顧問のアレッシャンドリーノ・アレンカール氏と元社長のマルセロ・オデブレヒト被告とのメールに出てくる人物をあげている。そこでは「アミーゴ・ド・EO」なる人物が登場するが、EOはマルセロ氏の父エミリオ氏のことだという。エミリオ氏とルーラ氏が深い友人関係にあることをエミリオ氏自身が認めたことは昨日付本紙でも報じた。また、このメールでは同年2月24日のキューバ旅行に関する話も記載されているが、ルーラ氏がこの旅行に参加し、26日にハバナでオデブレヒトと関連する内容の講演を行ったことは、当時の報道などで確認できる。
 また、この二人が13年に交わした別のメールでは、アレッシャンドリーノ氏が「『君のお父さんの友達』との会合は良かった」、「ペルー、エクアドル、コロンビアへの旅行の日程は6月3~6日に決まった」と書き記しているが、ルーラ氏は同期間中、これらの国に旅している。
 また、連警のさらなる調べで、2012年から13年にパロッシ氏を経由して、アミーゴなる人物の事務所への口座に、総額800万レアル分の振込みが行われていたこともわかっている。連警は、この金額は分配表に書かれていた2300万レアルの中の一部と見ている。
 また、5千万レアルを受け取るはずだった「ポス・イタリア」は、パロッシ氏の後任財相で、この表の作成時はまだ現職だったギド・マンテガ氏と見られている。