上院議長と最高裁長官が対立=上院警察官の逮捕巡り=「地裁の分際で」とレナン=「侮辱許さぬ」とカルメン

カルメン・ルシア連邦最高裁長官と、レナン・カリェイロス上院議長(民主運動党・PMDB)が、21日に起きた連邦警察による上院警察官4人の逮捕に関して口角泡を飛ばしあい、ミシェル・テメル大統領が仲裁に入ろうとするなど、問題となっている。26日付現地紙が報じている。
21日の上院警察官逮捕は、ラヴァ・ジャット作戦(LJ)などで疑惑をかけられている上議少なくとも6人の執務室や自宅で、当局の許可を得て設置されたはずの盗聴器をみつけて取り除くなど、連警の捜査を妨げる行為を行ったことを問うたものだった。
これにレナン議長は憤慨した。それは、この判断を行ったのが、最高裁ではなく、ブラジリア連邦地裁のヴァリスネイ・デ・ソウザ・オリヴェイラ判事だったためだ。
レナン議長は「連邦議会に対する裁判や捜査の判断は最高裁が行うべきだ」と判断し、反論したが、その物言いが問題となった。同議長は「議員に関する裁きを行う権利を持たない地裁判事ごときが、立法府に関係する人物に対して令状を出すことなど、断じてあってはならぬ」としたのだ。
また同議長は、この判断をブラジリア地裁に行わせることを認めた、アレッシャンドレ・モラエス法相の判断も問題視した。この批判にはPMDBの政治家らも乗じ、一時は同法相の辞職を望む声まであがっていた。
レナン議長らのこうした反応の背景には、同議長はじめ、PMDBの政治家にLJで疑惑がかけられた政治家が多いことや、上院警察とレナン議長が密につながっていること、モラエス法相の民主社会党(PSDB)が連立与党内で強いライバル関係にあることなどがある。
だが、レナン議長の発言に対し、カルメン・ルシア最高裁長官は25日の国家法務審議会(CNJ)の席上、「判事が侮辱されるときは、それがどんな場合であれ、私への侮辱と同じ」と答え、同議長の発言は許せないとの見解を示した。同長官は地裁判事が上院警察官の逮捕令状などを出したことに関し、警察官には議員のような不逮捕特権はなく、地裁判事が令状を出しても三権分立を脅かすことにはつながらないとした。
だが、カルメン長官の発言後もレナン議長は持論を曲げず、同長官とモラエス法相への批判を繰り返し、地裁判事への懲罰も求めた。同件では、ロドリゴ・マイア下院議長(民主党・DEM)も「議会に関係する人物の逮捕などは最高裁が判断すべきで、レナン議長の言い分は間違ってない」との見解を示した。
このような状況下、テメル大統領は25日、26日に行政、立法、司法の三権の代表である同大統領とレナン議長、マイア下院議長、カルメン長官の4人での会談を行うことを提案したが、同長官は既に予定があるとしてその提案を拒否した。