ブラジル連邦下院 PEC241、2回目の採決も可決=賛成減少に若干不満の政府=今後の審議は上院に

【既報関連】ブラジル連邦下院議会は25日、今後20年間にわたり、国庫の歳出調整に上限を定める憲法改正案(PEC241、以下「上限法」と表記)の是非を問う2回目の投票を行い、賛成359、反対116、棄権2で承認したと26日付現地紙が報じた。
承認には下院議員総数513人の6割を越える308票の賛成が必要だった。359票はそれを大きく上回る数字だが、10日に行われた最初の投票では賛成は366票だった。
連立与党に参加し、閣僚まで出しているのに、上限法に賛成しなかった党は主に二つある。9人が反対、1人が棄権したPSB(ブラジル社会党)と、4人賛成、3人反対、1人棄権のPPS(社会民衆党)だ。
下院採決直前の週末には、賛成は375に届くだろうと予想し、連立与党からの閣僚を一時的に職務から解いて、下院本会議に向かわせた政府には不満の残る結果となった。
PT(労働者党)、PDT(民主労働党)、PCdoB(共産党)などの反対派の論拠は、上限法は教育や医療部門への投資を制限するというものだった。
25日の審議のハイライトとなったのは、野党議員が、インターネットで上限法反対署名が32万通以上集まったことを示すために、青とピンクに塗られた箱を、ロドリゴ・マイア下院議長(民主党・DEM)の前に積み上げたシーンだ。
与党は、上限法は国庫破綻を避け、ブラジル経済に信用を取り戻すために不可欠だと再三主張してきた。上限法は、17年度から20年間に渡り、各部門の予算を、「前年6月時点での直前12カ月間のインフレ率」以上に上げることはできないと規定するものだ。
教育と医療部門は同じ仕組みが他の部門より1年遅い、18年度から当てはめられ、予算を決める基準となる年が、16年からではなく17年からとなる。その事は、教育と医療部門は、他部門に比べて多くの予算を割ける事を示している。
採決の行方を公邸で見守っていたテメル大統領は、本会議終了後、「下院議長、下院議員諸氏の統率力に感謝する。また、大差の可決は、上限法はブラジル経済再建のため不可欠であると下院が認めたことに他ならない」との声明を発表した。
今後、上限法審議の舞台は上院に移る。同法承認のためには上院投票でも2回の可決が必要だ。上院での一回目の投票は11月29日、最終投票は12月13もしくは14日と見られている。