税の未申告、未払いから、500万レアルを超える罰金、追徴課税を科せられた、テニス界にとどまらず、ブラジルスポーツ界のスターでもある、元プロテニスプレーヤーの〃グーガ〃こと、グスタヴォ・クエルテン氏が25日、ブラジリアで開かれた税務審理委員会(CARF)での控訴審に弁護人と共に出席したと26日付エスタード紙が報じた。
ノーネクタイに背広姿のクエルテンは、マイクを持ち、審理委員達に涙ながらに潔白を訴えた。
クエルテンはその人気から、判決中も終始、審理委員達から親愛の情を示され、不利な裁定を出すことを詫びようとする審理委員さえ現れた。委員達は国民的スターのクエルテンにねだり、数え切れないほどの写真も撮った。
訴訟内容の検討を希望した委員が出たため、判決は11月に延期された。同件報告官のパトリシア・ダ・ジルバ審議委員はクエルテンの訴えを支持したが、2人の審議委員はそれを棄却した。
マリア・カルドーゾ委員はクエルテンの訴えに反対票を投じる前に、「彼の功績はブラジル人なら誰もが知っている。彼は国家的英雄だ。でも、審理委員としての判断は、感情とは切り離して行わなくてはいけない」と語った。
国税庁が問題としているのは、1999年から2002年にかけてのスポンサー料と賞金に対する所得税の支払いについてだ。
クエルテンはこの支払いを、マネージメント会社を通して行っていたが、当局は、収入はクエルテン個人のもので、会社の収入として申告したのは違法だとしている。
クエルテンの係争で出る判決は、今後、他のスポーツ選手が同様の件に巻き込まれた際の典例となる可能性がある。