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完成からわずか2年半=サンパウロのワールドカップスタジアムで続々と不備が見つかる。

2014年ワールドカップ、2016年リオ五輪の舞台となったアレーナ・コリンチャンスだったが、地盤沈下が心配されている(Paulo Pinto/Fotos Publicas)

2014年ワールドカップ、2016年リオ五輪の舞台となったアレーナ・コリンチャンスだったが、地盤沈下が心配されている(Paulo Pinto/Fotos Publicas)

 サンパウロ市東部に位置し、2014年W杯の開幕戦、2016年リオ五輪のサッカー会場にもなったアレーナ・コリンチャンス。ブラジル屈指の人気サッカーチーム、コリンチャンスのホームスタジアムでもある同競技場は、地下の水漏れが発見され、周辺の地盤に土砂崩れの危険性がある事が分かった。
 サンパウロ州水道公社(Sabesp)は1日、スタジアムの検分を行った。この日はちょうど、地元紙が「スタジアムの駐車場で水漏れが発生し、スタジアムの外側で土砂崩れが起きる可能性がある」との記事を出した日だった。
 コリンチャンスはスタジアム内外の問題を明らかにするための調査が行われ、その結果を待っているところである事を認めたが、現在までに確認された問題については何も語っていない。
 Sabespは今年の2月に、同スタジアムの水の消費量が多すぎるとチームに警告していた。
 1日に行われた調査の結果、Sabespは、同社の管轄である外部の配管には異常は確認されなかったと発表した。
 地元紙は、スタジアムの東側の駐車場で水漏れが起きた事と、この駐車場の北側にある土手の土が崩れ、近くを通る幹線道路にまで達した事との間に何らかの関係がある可能性を指摘している。
 水漏れや土砂崩れの危険性が発見されたのは今年の6月のことだった。
 コリンチャンスと、スタジアム建設を担当し、完成後の運営にも関わっているオデブレヒト社は技術部門からこの警告を受けていたとしているが、オデブレヒト社はコメントを出していない。
 コリンチャンスが独自に行った調査では、スタジアムの北側の壁に亀裂が出来、スタジアム周辺のコンクリートの舗装部分に穴が空いていることも発見されている。同スタジアムでは既に天井の一部が落ちたりする事故が起きた事があり、チームは屋根や壁の一部が滑落する可能性なども危惧している。(1日フォーリャ紙、G1サイトより)