今年の1月から施行しているレパトリアソン法(国外にある未申告資産を申告し、税金と罰金を払うことでその資産を合法化する恩赦の一種)の申告が10月末日で締め切られ、国庫には509億8100万レアル(1兆5270億円相当)の歳入があったと2日付現地紙が報じた。
国税庁は1日、個人2万5011人と、103の法人から、総額1699億レアルの資産申告があったと発表した。
1699億レアルのうち、1639億レアルは個人からで、60億レアルは法人からだった。個人の平均申告額はおよそ650万レアルだった。
ロメロ・ジュカ上議(民主運動党・PMDB)は、来年も同法を施行することで300億レアルの歳入を見込んでいる。
今年のレパトリアソン法では、国外の隠し資産の合法化に必要な支払い額は、所得税と罰金が各々、資産総額の15%ずつだった。同上議は、そもそも非合法な資産隠しの申告を遅らせた罰則的な意味で、来年申告した場合に徴収される所得税と罰金の率を17・5%に引き上げることを支持している。
レナン・カリェイロス上院議長(PMDB)は、「まだ多くの申告希望者が、手続き上の問題や、本当に資産隠しの罪が免罪されるのかが心配で申告できていない」とした。来年1月からレパトリアソン法を再施行することは、テメル大統領(PMDB)も承認しているとし、再施行案は8日に上院に提出される予定である事も明らかにした。
テメル大統領は1日、ポルトガルのアントニオ・コスタ首相との夕食会前に、「レパトリアソン法の再施行は良いこと。出来るだけ早くやったほうが良い」と語った。
エンリケ・メイレレス財相も同日、「国庫にとっては、少しでも早く歳入がある方がありがたい。しかしながら、今年行われたレパトリアソン法と継続性があるものにしなくてはいけない」と語った。