ブラジル教育省は2日、学校占拠に伴い、5、6日に予定されている国家高等教育試験(Enem)が12月に延期される試験会場の最終リストを4日までに発表する事を約束したと2、3日付現地紙・サイトが報じた。
試験が延期される受験者には、eメールや携帯電話へのメッセージでその旨が通知される。また、Enemサイト(http://enem.inep.gov.br/participante/)でも確認できる。また、Emenを主催する国立教育研究院(Inep)は電話案内も行っている(電話番号0800・616161で、午前8時から午後8時まで対応)。
ブラジル現地紙は当初、影響を受けるのは9万5千人程度で、延期後の試験日は12月6、7日と報じた(2日付本紙も同様)が、3日付エスタード紙は、19万1千人に影響が出るとし、順延後の試験日程は12月の3、4日と報じている。
4日までに試験会場に指定されている学校で新たな占拠が発生した場合も順延になる。10月31日時点では占拠が続いていたが、その後、占拠が解かれた会場でも、試験は実施されない。
セアラー州連邦検察所属のオスカル・コスタ・フィーリョ検察官は2日、「日程も問題も作文のテーマも異なるのでは公平ではない」として、全国規模でのEnemの延期を求めて連邦裁判所に訴えた。
急を要する事案のため、連邦裁判所の判断は4日のうちに下される。訴えが認められると、全国で試験は延期される。
ブラジリア大学(UnB)は10月31日の段階で占拠されていたが、教育省の発表した試験順延対象校のリストに入っておらず、リストの不備か否か問われている。
サンタカタリーナ州都フロリアノポリス市のコレジオ・デ・アプリカソン校は順延予定会場リストに入っているが、政府によるとこれは誤りで、同校では今月5、6日に試験が行われるという。
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