ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | サンパウロ州モジ市=行方不明の5人が遺体で発見=家族が遺品を見て判別=警察に殺害された疑いも

サンパウロ州モジ市=行方不明の5人が遺体で発見=家族が遺品を見て判別=警察に殺害された疑いも

 10月21日の夜、サンパウロ市東部からリベイロン・ピレス市に車で向かう途中で消息を絶った未成年者を含む5人の遺体が、6日夜モジ・ダス・クルーゼス市で見つかったと7日付伯字紙・サイトが報じた。
 発見されたのは、ジョナサン・フェレイラ(18)、セザール・シルバ(19)、カイーキ・シルバ(18)、ロブソン・デ・パウラ(16)、ジョニス・ジャヌアリオ(30)の5人の遺体と見られている。
 遺体はユーカリ林の中に埋められていて、埋めた土の上には石灰がまかれていた。現場近くの農園主が、腐臭が酷く、ハゲタカが集っているのを不審に思って軍警に通報したことで発見された。
 遺体の一つはオムツをはめており、車椅子生活でオムツを利用していた青年と見られている。この遺体は頭部が見つかっていない。現場からは、複数の弾痕や火傷の跡などが残る遺体や、使用者が限定されている銃弾の薬莢も見つかった。
 遺体は腐乱が進んでいたため、最終的な身元の確認はDNA鑑定が必要だが、行方不明者らの家族が鑑識医院(IML)に詰め掛けたため、警察は発見された衣類や靴、所持品なども公開した。
 行方不明者の1人の祖母は、IMLを出る際、報道陣に「(遺体は)私の孫でした。法の裁きを望みます」と声を搾り出すのが精一杯だった。
 遺体の一つは手首を縛られており、5人は処刑された可能性が高い。
 5人の内1人は消息を絶つ前、友人に「車が軍警に止められた」「軍警から執拗な取調べを受けている」との音声メッセージを送っており、5人の死には警察の関与が疑われている。