サッカーのW杯南米予選では今年最後の試合となる2戦が、10日と15日に行われる。現在4連勝中と好調のセレソンだが、チッチ新監督の就任後も召集を受けていない選手の中にも、声がかからないことを惜しまれるほどの活躍をしている選手が多いので、その一部をここで紹介しよう。
ブラジルのファンの中で、その不在がもっとも惜しまれているのはルーカス・モウラ(PSG)だ。早くから大器と騒がれ、PSGにも高額な契約金で入団しながらも、パッとしない成績の続いていた彼だが、エースのイブラヒモビッチが抜けた8月からのシーズンでは、常時、右ウイングで固定され、現在までエース・カヴァーニに次ぐ5得点を記録している。そうしたことから、現在、セレソンで同守備位置についているウィリアン(チェルシー)より上ではないか、との声も上がっている。
また、ひそかに株が上がってきているのが、スペインのレアル・ソシエダのセンターフォワードのウィリアン・ジョゼだ。名門ヴァレンシアと契約したのに、弱いチームにレンタルで出される状態が続いた彼だが、今季はソシエダのレギュラーとして定着し、ここまでで得点王ランキング3位に入る大活躍で、同チームを6位に押し上げる原動力となっている。
また、名門バルセロナのラフィーニャの活躍も目立っている。これまでは「若手の控え選手」のイメージが強かったが、今季はミッドフィールダーからボランチ、ウイングにサイドバックに至るまで、空いたポジションを器用に埋める形でほぼ常時出場。さらに5得点を決めるなど、攻撃でも貢献している。どこでも守れる万能ぶりは、セレソンでもいざというときの途中交代などで活かしたいところだ。
また、同じくスペインのセヴィージャでは、元チリ代表監督でもある指揮官サンパオリ氏が、右サイドバックのマリアーノを、鳴り物入りで加入した前サンパウロのガンソ以上に評価している。
さらにフランスでは、現在首位争いに絡んでいるASモナコのファビーニョもチームに不可欠の選手だ。昨季までは右サイドバックとしてセレソンにも召集されていた彼だが、今季はボランチに転向し5得点と、攻撃でも能力を発揮している。
また、昨季からイタリアのナポリで2列目を守っているアランも、セレソンで現在同位置を守るパウリーニョ(広州恒大)より上ではないか、との声がある。
また、若手では、前コリンチャンスで、現在はフランスのボルドーの攻撃の要である19歳のマルコン、現在21歳でポルトの左ウイングを守るオターヴィオなども常時出場し、活躍が伝えられている選手だ。
また、2014年のブラジル・リーグの最優秀選手で、中国移籍後は15、16年と連続で同国リーグのMVPに選ばれているリカルド・グラール(広州恒大)も、無視するには惜しい選手だ。
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