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最高裁=マルフの裁判も長期棚上げ=事件発覚から15年経ても

 連邦最高裁では、15年以上前に捜査が始まった、サンパウロ州の大物政治家パウロ・マルフ下議(86)に関する疑惑事件の裁判がいまだに行われておらず、誰にも知られないままで時が過ぎて行っている。8日付フォーリャ紙が報じている。
 フォーリャ紙は先週、ラヴァ・ジャット作戦を管轄する前から、最高裁では政治家に関する手付かずの案件が山積みにされており、結審までに平均7年8カ月かかると報道したが、その中には、これまでも数々の汚職で知られ、国際警察による指名手配も行われているマルフ氏の案件もある。
 問題の件は、2001年にスイスにあった同氏の口座から、数百万レアル単位の現金がイギリス海峡のジャージー島に移されていたことが判明していたもので、この口座は2002年、サンパウロ州検察局の依頼を受けたサンパウロ州地裁で差し止めにされた。
 この金の動きは、同氏がサンパウロ市市長(1993~96年)だった頃に、ロベルト・マリーニョ大通りの建設事業との関係で受け取った賄賂の資金洗浄と見られていた。
 だが、マルフ氏が2006年に下院議員に当選したため、この案件は2007年2月に最高裁に移され、2011年に、同件を担当する判事が、同氏に関する疑惑を立証する証拠は充分にあり、約10億ドルの損失を与えたとの見解を明らかにした。しかし、実際に最高裁で被告となり、裁判の手続きが始まったのは2013年。さらに3年後の現在まで、裁判は行われていない。