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トランプ当選でブラジルは?=Bovespaは3%下落=テメルは「関係不変」強調=今後の貿易や外交関係は?

 現地時間の8日夜から9日未明にかけて行われたアメリカ大統領選挙の開票の結果、ドナルド・トランプ氏(共和党)が次期大統領に選ばれた。同氏の当選を受けて、ブラジルとの関係がどうなるかを、9日付BBCブラジルサイトなどが報じている。

次期米国大統領のドナルド・トランプ氏(Michael Vadon)
次期米国大統領のドナルド・トランプ氏(Michael Vadon)

 人種問題はじめ、数々の問題発言で知られる実業家のトランプ氏に関し、国際世論は直前まで同氏の当選を信じていなかったが、開票状況で同氏当確が伝えられたブラジリア時間の9日未明あたりから株価や為替が国際規模で急激に動き始めた。
 目立ったところでは、メキシコ・ペソが一時1ドル=20ペソへ暴落した例や日本の株価が5%落ちた例などがあげられるが、ブラジルでも同氏の経済政策の先行不透明感から、サンパウロ証券取引所(BOVESPA)は9日の取引開始直後から3%下落。為替相場も、1ドル=3・20レアルが3・24レアルへとドル高が進んだ。
 大方の予想を覆す形となったトランプ氏当選を受け、テメル大統領は9日、祝福の言葉と共に、「両国の友好、協力関係がより緊密なものになるよう、力を合わせて働きたい」とのメッセージを贈り、「両国の関係は変わらない」と強調した。他方、6月に報道関係者からトランプ氏が大統領となる可能性について聞かれ、「起こりえない」と切り捨てたジョゼ・セーラ外相は、厄介な状況に追い込まれた。
 トランプ氏の当選確定後、BBCブラジルのサイトは「トランプ・アメリカ政権とブラジルとの今後」と題した記事を掲載した。
 それによると、ブラジルは貿易面で大きな打撃を受けそうだという。アメリカは現在、ブラジルにとっては中国に次ぐ2番目に大きな貿易相手国だ。従来アメリカは、特に共和党政権の場合は自由貿易を奨励する傾向が強く、その影響でアメリカ企業のブラジル進出なども盛んだった。
 だが、トランプ氏の場合、共和党の伝統を翻して、国内での雇用を重視した保護貿易を行うことが有力視されており、従来通りの貿易が出来なくなる可能性が強い。
 また、これは対抗馬のヒラリー・クリントン氏も同様だったが、トランプ氏の国際政策では南米に関することが語られておらず、未知数の要素が強い。
 ただ、こと外交関係に関して言えば、ジウマ前大統領がエドワード・スノーデン氏が暴露したCIAのスパイ疑惑の問題でオバマ大統領との関係をこじらせた頃よりは、良好なものになるとの見方もある。ブラジルとアメリカの大統領の関係は、ルーラ氏とブッシュ氏、カルドーゾ氏とクリントン氏など、成功例が有名だ。
 同サイトは、ブラジルからの移民に関し「高学歴や特殊技能のある人は優遇されるのではないか」との見方を示しているが、以前から望まれている、ブラジル人観光客に対するビザ免除や頻繁に行き来する人向けの特殊ビザに関しては不透明だという。

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