漫画家のエンリケ・クリヴェラリさん(49)が、F1の元・現役選手の絵をサンパウロ市南部にあるインテルラゴス・サーキット場の入り口の一つに程近い壁に描いた。サーキット場の近くで生まれ育ったエンリケさんは、世界のモータースポーツ選手に対するオマージュだと語った。
「F1ドライバーになることはもう既に夢のようなこと。さらに世界チャンピオンはチャンピオンのトップ。あのサーキット場まで行き着いたというだけで、ある意味で偉業を成し遂げているんだ」とF1選手への思いを語った。
エンリケさんは各々の選手にまつわるエピソードも思い起こしながら描く選手を決めた。「エメルソン、シコ・ランディや現在の選手、アイルトン・セナなど亡くなった選手も含めてオマージュを描くのが夢だった。各選手にはそれぞれに感動の歴史がある。各選手を描くのに1日から1日半、完成するまでに約30日かかった」という。
各々の選手を描くためには写真などを調べて特徴をとらえる必要があったし、昔の選手から現在の選手までを、髭の有無なども含め、エピソードにふさわしい時期の顔で描きたかったのだ。
7月に下書きを始め、8月の始めに仕事を終えた。絵には合成エナメル塗料を使い、エアブラシや自動車用の塗料ガンで色を塗った。
エンリケさんはイベントなどで似顔絵を描いたり、芸術家の作品の解説をしたりする事が多く、壁に絵を描くことは少なかったが、最近は活動の仕方が変わってきたという。「最近はイベントが減っているからね。この頃は壁に絵を描く方がイベントより多くなったよ」と話している。(11日付G1サイトより)