【既報関連】コロンビア政府と同国の左翼ゲリラ組織のコロンビア革命前線(FARC)は12日、キューバの首都ハバナで行われた会談で、過去50年以上にわたって続き、25万人以上の死者を出した内戦の終結を目指す和平協議が合意に達した事を発表したと、13、14日付現地紙が報じた。
政府とFARCは9月26日に合意文書に署名したが、同文書は10月2日の国民投票で反対多数で否決されていた。
サントス大統領は10月7日にノーベル平和賞を受賞し、一旦暗礁に乗り上げた和平交渉再開にむけた国際世論からの後押しも受けていた。
今回の合意案で、政府は国民投票時に否決を推進していた、アルヴァロ・ウリベ元大統領が率いる勢力の変更案を受け入れる形となった。〃ウリベ派〃は、前回和平案の中で、FARC構成員に対して、和平締結直後の被選挙権を認める点や構成員を投獄しない点に不満を唱えていた。
和平協定には、政府側の対FARC交渉チームのウンベルト・デ・ラ・カージェ代表と、FARC側代表のイヴァン・マルケス氏が署名した。
コロンビアのファン・マヌエル・サントス大統領は、「10月2日の国民投票で否決されたことで、反対派の意見ももっと取り入れなくてはいけないことに気付いた。今回の合意は前回よりも良いものになっている」と語った。FARC側も「限界まで譲歩した」との声明を発表した。
新しい合意の内容は、ウリベ派の要求を全面的に受け入れたものとは言えないが、コロンビアの首都ボゴタでは、路上に出て和平再合意を祝う市民の姿が見られた。
同案が国民投票にかけられるか、議会で採決されるか、大統領令として承認されるかは決まっていない。憲法では三つの方法が認められている。