世界糖尿病デーの14日、国際糖尿病連合(IDF)が、成人患者の半数は糖尿病である事を知らず、きちんとした対応をとっていないとの見解を明らかにしたと14日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。
今年の撲滅キャンペーンのテーマは「糖尿病に注目!」で、早期発見や早期治療を確実にし、合併症の危険性を軽減する意味で、患者発見の大切さを強調している。
糖尿病患者は成人10人に1人ともいわれているが、インスリンの分泌が少なかったり、うまく働かなかったりする2型患者は特に、糖尿病とは知らずに長年過ごし、気づいた時は合併症も進んでいたという例が多い。栄養摂取や運動量との関係で最近は子供にも2型患者が増え、国際的な問題となっている。
4月6日付アジェンシア・ブラジルによると、ブラジルの場合、2014年の成人の糖尿病患者は1600万人以上で、30歳以上の人の場合、全ての死者の6%にあたる7万2200人が糖尿病で命を落とした。世界保健機関(WHO)によると、14年の全世界の糖尿病患者は成人人口の8・5%相当の4億2200万人で、4・7%だった1980年の4倍。14年の糖尿病による死者は10万6600人だった。
ブラジルの糖尿病患者は定期検査やキャンペーン時の検査で発見される例が多く、強い喉の渇きや急激な体重減少、強い空腹感、頻繁な尿意、怪我の治りが遅い、視界がぼやける、興味や集中力の欠如、疲れやすさ、嘔吐や胃の痛みなどにも注意をと呼びかけられている。11月は各地で糖尿病に関する講演会や無料検査なども行われており、早期発見の好機だ。