10日の第36次ラヴァ・ジャット作戦(LJ)捜査の中心となっていた、興行師のアジル・アサド、弁護士のロドリゴ・タクラ・ドゥラン両容疑者が、2009~11年に行われたサンパウロ市を走るマルジナル・チエテの工事に関し、8950万レアル相当の横流しに関与した疑いがあるとして、連邦検察庁が捜査を進めていると、16日付エスタード紙が報じている。
両容疑者は10日のLJ「ドラゴン作戦」で、複数の企業の5千万レアル相当の資金洗浄を行っていた容疑で捜査され、アサド容疑者は8月の第33次LJに続く再逮捕となる。ドゥラン容疑者は所在不明でまだ逮捕されておらず、国際警察にも指名手配された。
検察庁の捜査チームによると、この両者には現在、09~11年のマルジナル・チエテの工事の契約の際にコンソーシアム(共同事業体)に渡った金を横流ししていた疑いが持たれているという。
この契約は、ジョゼ・セーラ氏(民主社会党・PSDB、現外相)がサンパウロ州知事、ジルベルト・カサビ氏(社会民主党・PSD、現科学技術相)がサンパウロ市市長の時代に行われたもので、サンパウロ市西部ピケリ橋近くのCPTM橋からバンデイラス橋までの18・32キロと、バンデイラス橋からサンパウロ市東部アリカンドゥーヴァ橋までの「第2区」と呼ばれる区間だ。
落札したのは二つのコンソーシアムで、EIT社とエジェーザ社による「デゼンヴォルヴィメント・ヴィアリオ」(CDV)と、デルタ・エンジェニャリア社とソブレンコ社による「ノヴァ・マルジナル・チエテ」で、サンパウロ州政府の入札や事業契約の責任を負うデルサ社との間で、計8億1690万レアルの事業契約が結ばれた。
CDVはCMTM橋からバンデイラス橋までの事業を4億5690万レアルで請け負ったが、同コンソーシアムはアサド氏の企業「JSMエンジェニャリア」とテラプレナージェン」に計3690万レアル、さらにEIT社単独でJSMに1190万レアルの横流しを行ったと見られている。また、EITはドゥラン氏の事務所に370万レアルの不正支払も行っていた。
また、バンデイラス橋からアリカンドゥーヴァ橋までを担当したノヴァ・マルジナル・チエテは3億6千万レアルで契約したが、同じくアサド氏の企業「レジェンド・エンジェニェイロス」に3700万レアルの横流しを行ったと見られている。
アサド氏はこれまでにも、連警のモンテカルロ作戦で賭博士のカルリーニョス・カショエイラ被告らと共に捜査を受けている。また、ノヴァ・マルジナル・チエテに関しても、7100万レアルを不正に受け取った疑いで、デルタ・エンジェニャリア社社長のフェルナンド・カヴェンディッシュらと共にサンパウロ州検察から告発を受けている。
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