リオデジャネイロ州山間部のペトロポリス市で14日夜、1千トンを超える岩や土砂が民家を襲い、2人が死亡する事故が起きたと16日付現地紙が報じた。
事故が起きたのは14日夜11時頃で、同市キタンジーニャ区ウルグアイ街の民家5軒が、約200メートルにわたる土砂崩れによって雪崩落ちてきた岩や土砂に押しつぶされた。
消防や警察、市防災局職員らが総出で救出に当たった結果、ルイス・エレノ・ド・カルモ氏(51)は同日中に救出されて病院に運ばれたが、その後の救出作業は雨のために一旦中止された。
作業は15日の朝再開され、ルイス氏の妻のコンスエロ・ド・カルモ氏(49)とパウロ・ソウザ氏(70)が遺体で発見された。
同市防災局によると、今回の土砂崩れは11日から降り始めた雨で地盤が緩んで起きたもので、人為的な事故ではないという。15日は同市でも晴れ間が見られたが、防災局は4日間の雨で土壌が飽和状態となっているため、周辺住民を避難させた上、現場周辺への立ち入りも禁じた。
同州山間部では、テレゾポリス市やノヴァ・フリブルゴ市でも土砂崩れや洪水などの被害が報告され、テレゾポリスで60人など、避難を余儀なくされた人もいるが、死傷者は出ていない。同地域では、2011年1月11~12日にも、大雨による土砂崩れや鉄砲水で905人が死亡、191人が行方不明となる大災害が起きている。
また、バイシャーダ・フルミネンセのドゥッキ・デ・カシアス市では、12、13日に11月の平均降水量以上の雨が降り、9カ所で土砂崩れが起きた。洪水や冠水で孤立化した人もおり、少なくとも10世帯が避難を余儀なくされた。
今回の雨は同州沖に抜けた低気圧がもたらしたものだ。具体的な被害報告は出ていないが、同州では、15日までの30日間にサンセバスチャンの563ミリ、ドゥッケスの531ミリ、ヴィラ・フェリッペの505ミリなど、平年同時期の平均降水量の2倍弱の雨を見た所が多い。
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